WSETって何を学ぶの?どんな人が勉強しているの?
こんな疑問にお答えします。
✔︎ 本記事の信憑性
WSETを聞いたことあるって人は、なんとな〜く予想できると思うのですが、ワインの資格の一つです。
WSETは、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関です。 ワイン産業をサポートする英国のワイン商組合『Vintners Company』により1969年に創設され、現在では世界70カ国でWSETの教育組織が運営され、年間約95,000人が認定試験を受験するなど、国際的に認められている認定資格です。
引用元:Caplan
WSETとはWine & Spirit Education Trust(ワインとスピリッツの教育企業合同)の略です。
(呼び方はダブリュ・エス・イー・ティーです。日本ではダブリュ・セットという方も多いですね。)
世界最大のワインの教育機関であり、約700校、15ヵ国以上の言語で学べます。
そして日本でも学べます。
ワインをロジカルに学ぶことができる、今人気の資格です。
受講者はLevelによって違いますが、一般のワイン好きからワイン業界のプロの方まで幅広い層の方がいます。
Contents
WSET Diplomaはマスター・オブ・ワインを目指すのに必要
ワイン界で世界最高峰資格「マスター・オブ・ワイン」を目指す人は、WSET Diploma取得が必須とされています。
(Diplomaとは:WSETにはワイン4段階のLevelの認定試験があり、Level4=Diplomaです。)
Level1がビギナーとしたらLevel4はワインに関するプロ中のプロの資格。
そして日本人合格者はまだ100人もいません。(2020年6月時点)
世界では1万人以上います。
WSETでワインを学ぶということはただワインの種類、ブドウ品種や産地を覚えるのではなく「なぜこのワインは酸が高いのか?」という質問に対して、環境、醸造方法などを学ぶことで理論的に説明できるようになります。
理論的に説明ができるようになることを目標にしているため、認定試験だけを受けることはできません。ワインスクール の決められたコースを修了するか、オンラインコースを修了するかのどちらかが必須です。
Level4のみLevel3の認定資格保有が必須となっています。
それより下のLevelはいきなりLevel3を受講しようが、問題ないです。
(余談ですが、筆者のrhはいきなりLevel3受講し無事一発で合格しています)
WSETはLevel3まで日本語で受講、認定試験があります。
Diplomaは英語のみです。
裏技だけど、ニャンコもLevel2の時日本語の授業聞いて、英語で受験したのだ!だって何言っているか聞き取れなくて泣きそうだったから…泣
一度合格すると再度認定試験を受けることはできません。(不合格だった場合は再度認定試験を受けることができます。有料ですが。)
ニャンコは日本語でLevel3を合格していますが、英語で再度受講し認定試験を受けたいと思いましたが出来ないと事務局に言われました。(当時知らなかったのでショックでした。)
語学関係なく、Level3の知識があると認定されているということですね。
過去問が発表されないのもWSETの特徴です。
WSET Level別コース内容、認定試験の内容について
WSET Level別にコース内容、対象者、認定試験の内容をまとめました。
わたしはLevel3(日本語)からLevel2(英語)の順に受講した変わり者なので、Level別対象者についてはニャンコの独断と偏見も含むことをご了承ください。
それではいってみましょ!
Level 1 〜ワインについて初めて勉強する方向け〜
対象者:20歳以上のワイン初心者。ワインについて初めて学ぶ人。
内容:ワインの世界の実践的な概要論の紹介。主なワインのタイプ、スタイルを外観の見た目、香り、味わいを通して学ぶ。
ワインについて正確に説明し、料理とワインの組み合わせを提案するための基本を習得する。
最低6時間(1day )の講義受講が必須。
試験問題:4択マークシート式30問/45分
正答率:70%以上で合格
資格取得率:90%以上
Level 2 〜ワインを選ぶことができるようになる〜
対象者:ワインをじっくり学びたい方。ブドウ品種の基礎を学びたい方。Diploma目指している方で基礎を学びたい方。
内容:押さえておきたい主要品種や主要産地のワインの総合的な知識を学ぶ。産地の気候・土壌・栽培・醸造・熟成方法を学び、どの要因からワインのスタイルが生まれるかわかるようになる。
授業を受けるか、オンラインで学ぶか選択できますが必ずどちらか受講しなければならない。授業であれば毎回ワイン5〜6種類テイスティングしながら学べる。(=オンラインより授業の方が授業料が高い)
試験問題:4択マークシート式50問/60分
正答率:55%以上で合格
資格取得率:80%以上
ワイン愛好家の人もLevel2じゃ物足りないかも。Diploma目指すなら英語で受講&受験した方が絶対にいいニャ〜。
Level 3 〜わたしはもうアマチュアではありません〜
対象者:Level2の資格取得者、または同等の知識・テイスティング能力を持っている方を対象とした方向け。
内容:Level2ではブドウ品種をから主要産地について学ぶのに対し、Level3では環境や品種、栽培醸造からワインのスタイルや品質評価について学んでいく。
「なぜその結論になったのか?」理論的に導きだすので、正解を覚えるのではなく考える力を磨いていく。本質を見分ける力をつけ、次のLevel4へステップアップする力をつける。Level2同様、授業またはオンラインで受講するか選択できます。試験は記述、ブラインドテイスティングで両方に合格すれば資格取得です。
試験問題:4択マークシート式50問/記述式回答 計120分/ブラインドティスティング2種類 計30分
正答率:55%以上で合格
資格取得率:50%以上
まじめに勉強すれば誰でも合格出来るから、勉強必須ニャン!
英語か日本語か迷っているくらいなら英語で受けるニャン。迷う=少しは英語できるのだニャ?
Diploma受けるなら英語、日本語の選択の余地なし!じゃないとDiploma行った時何百倍も苦労する(はず。)
知らない単語、記述、論文も全て英語なんだニャー(自分に言っている泣)
Level 4 〜泣く子も黙るDiplomaであ〜る〜
対象者:Level3資格取得者、ワインに関する深い知識とビジネス的な側面や専門家向け。
内容:最高レベルであり、非常に難しい試験。全6つのカテゴリーがあり全てに合格しなければならない。日本ではキャプランのみLevel4の取り扱いがあり、日本で受験できるが全て英語。3年間有効のオンラインに登録し(3年ごとに再登録今までのユニットは引き継がれる)、2年間のオンライン受講するか独学で学ぶかになる。(=インターネット環境が必須)
オンライン受講をするとWSETロンドン本校よりメールがきてスタート。1ユニット4〜24週間で学んでいく。試験は毎回受験料を支払わなければならない(Level3までは授業料とセット)。費用が100万円超えるとされる。
試験問題:6ユニット(2019年8月よりカリキュラム変更。Spiritsが無くなりD1~D6になった。元Unit~Unit6)
D1:一番初めに受験しなければならない。栽培・醸造に関する1時間30分筆記試験
D2:ワインビジネスに関する1時間筆記試験
D3:2日間に分かれる。1日目、計3時間20分の筆記試験。2時間、1時間20分で分けて実施。
2日目、計3時間、12種類のワインのブラインドティスティング。1時間30分、6種類に分けて実施。
D4/D5:スパークリングワイン、酒精強化ワイン。計1時間30分、3種のブラインドテイスティングと筆記試験。
D6:リサーチ。3000文字のレポート提出形式の試験。年に2回(1月と7月)試験があり、8月にお題が発表される。
資格取得者:世界で10,000人以上、日本人100人もいないらしい(2020年6月現在)
正答率:55%以上で合格
Level3で一度英語で落ちているようじゃDiplomaは無理だニャ〜。
途中でドロップアウトする人続出しているからお金の無駄と思ってしまうニャンコ…
それでも合格したいのならば、努力、忍耐力、孤独に頑張れる力が必要。
長い長い戦いになること、仕事以外の時間は全てDiplomaの時間に費やす覚悟で挑むべし!!!ファイト!!!
最後にまとめ 【WSETの受講メリットについて考えた】
結論から、WSET受講メリットとはワイン業界の仕事に転職またはステップアップできること。
具体的にインポーターであれば上司に認められる、ワインを造る仕事であれば任される仕事の幅が増える。
一般企業からワイン業界へ転職しやすくなる、ワイナリー訪問しやすくなるまたは好感を持ってくれ待遇が違うとか。
WSETは人気急上昇中とはいえ、日本ではまだまだ知名度は低いです。
ワインと言ったら「ソムリエ」というイメージが根強い。しかし、世界的には逆でWSETの方が何倍も知られています。=世界に通用する資格ということですね。
海外のワイン業界を相手に仕事をしたいと考えている方は、WSETの資格を取得をすることで相手に安心してもらえます。
また、段階的に学ぶことができ、資格取得後は自分に自信を持つことができます。
ただ暗記するのではなく、論理的に説明ができ、より一層ワインが好きになる資格です。
何より授業が楽しいです。毎回新しいことを学び、ワインを飲むたびに線と線が繋がっていく・・・
ソムリエ試験終わってからWSETを勉強すると眼から鱗が出るくらい「なるほど、だからドイツはリースリングを植えているんだ」とか「だから甘口ワインが希少なのね」とか「だからこのワインは高価なんだ」とかまあ色々わかってくるんです。
ワインの見方が180度変わること間違い無いのだニャン🎵
今日はなんのワイン飲もうかニャ〜
どこで受講受験できるんだワン?
まあいいや、これでワンコが変なワイン拾ってこなくなるならいいか…)
応援するニャン!
※無料説明会はコロナの影響で延期されている場合があります。
詳しくは各学校のHPをご確認下さい。(6.28現在はアカデミー・デュ・ヴァンは開催中のようです)